イタリア紀行 ・・その13・・・ベニスの町

ベニスでのホテルは、この島のホテルではなく、サンタ・ルチア駅の先にあるため、又、海上タクシーで移動します。
この島から離れる時はすっかり夜になっていましたが、このため、船からこの島の眺めは一変していました。随所にライトアップされた建物やモニュメントが輝き、しかも、これが海面に映え、この夜景の美しさは昼間とは全く異なり、大変ロマンチックな雰囲気に浸ることができました。

翌朝、ベニスをあとにイタリアの最終目的地であるミラノに向かいます。
その途中、これも日本では決して見る事の出来ない光景を目にしました。ある踏み切りまで来たところ、遮断機が降りていましたので、当然自動車は止まりますが、何人もの人がなんと遮断機をかいくぐって、平気で通って行くではありませんか。当人は安全であることを確認してから渡ってはいるのですが、電車も相当なスピードです。
最後に渡った老人は、踏み切りを渡り終えないうちに、電車が背後を通過して行きましたが、見ている我々は気が気ではありませんでした。ところが当人は、電車の運転手に手をあげて、「ヤアッ」てな感じで、悪びれたようすもなく、運転手も特に気にする様子もありませんでした。
日本では決してこのようなことは無いでしょうし、もし万一あれば、電車が急ブレーキをかける事でしょう。これもイタリアの国民性なのでしょうか。

イタリアの高速道路を走っていて気がついた事が二点ありました。
一つは、北にくるほどベンツやBMW、ボルボなどの大型車が増え、その分フィアットが減少した感じで、しかも、傷のある車はほとんどなし。
もう一つは、南部ではイタリアのナンバーがほとんどでしたが、北部では、ヨーロッパ各国のナンバーが増えてきました。この点を見ても、ヨーロッパ内での車の移動がいとも簡単であることがわかりました。

ベニスから3時間半ほどでミラノに到着です。
                                ミラノにて