イタリア紀行 ・・その12・・・ベニスにて
サン・マルコ広場の次は、サン・マルコ寺院です。
この寺院はベニスの栄華を象徴する建物で、9世紀に建築され、その後数々の改良を加えられ、現在の威容を誇る建築物となりました。
正面は大理石がふんだんに使われ、数々の彫刻や、ライオン・馬などのブロンズ像で飾られており、当時の繁栄ぶりがしのばれます。中に入ると、キリストや聖母マリアなどの絵が壁面や天井に、所せましと描かれています。
ところで、威容を誇る建物ですが、一点泣き所が在ります。それは床です。何とこの床は、傾斜していたり、大きく波をうっているのです。
その理由は、埋め立て地であるが故に、地盤の不等沈下があり、その影響を受けてしまうためだそうです。それでも建物自体が傾くことはないようで、当時の建築技術の高さには感心しました。
このあと、すぐ隣の総督官邸にもはいりました。
ここには総督の住居のほか、役人の執務室、裁判所、そして監獄まで在ります。このように書くと殺風景な雰囲気になるのですが、監獄以外は、絵画や彫刻が数多くあり、さながら美術館と変わりません。
次はテレビでもお馴染みのゴンドラ遊びです。ゴンドラでは、船頭がカンツォーネを歌ってくれるものと思っていましたが、歌は専門の歌手がいるようで、特別に雇う必要があるそうです。ま、歌は自分が心の中で歌うことにしましょう。
5人で一艘を借り、さていよいよ出発です。幅5メートルから10メートルぐらいの水路を、船頭の巧みな艪さばきでゆっくりすすみます。途中船頭が歌を口ずさみますが、お世辞にもうまいとは……。
水路の両側には、石造りの建物がびっしり。所々に橋がかかっていますが、観光客がそこからゴンドラを眺め、写真などに収めています。我々は思わずカメラに向かってチーズ、
田舎者丸出しです。
約50分程度の舟遊びでしたが、大変思い出に残るものでした。
皆さんもベニスに行かれた際は、ゴンドラ遊びをお見逃がしなく。
このあとは、ベネチアングラスやカメオ、イタリアの特産品などの店をショッピングし、サン・マルコ広場のオープンカフェでコーヒーを飲み、ベニスになごりを惜しんでいました。
続く

写真はゴンドラの舟遊び
ベニス市内