翌朝はフィレンツェをあとに、水の都ベニスへ向かいます。
高速道路を快適に走っていたところ、突然渋滞が発生していました。今までの走りっぷりが嘘のようです。トロトロと走るうち、原因がわかりました。トラックのガードレールへの突っ込み事故で、道路を2車線もふさいでいたからです。幸い運転手にけがはなかったようですが、一歩間違えば大惨事になったことでしょう。
フィレンツェからバスで約3時間、ベニスの入口の駅、サンタ・ルチア駅(ナポリにも同名の地名がありました)へ到着しました。
ベニスは埋め立てで造られた海上都市で、ここから先は海上タクシーを利用します。
海上タクシーとは、30人乗りぐらいの小型の観光船のようなもので、丁度われわれツアー一行で満員になるていどの大きさでした。
この船で5分も進むと、ベニスの町が見えてきます。海面から僅か1メートル程度の高さに、石造りのどっしりした4、5階建の建物や、立派な教会の建物が数多く見えてきました。
ベニスは5世紀に造られた町で、9世紀から15世紀にかけ、もっとも栄え、現在の町が造られたとのことです。船に乗っておよそ15分でベニスの中心地の波止場に到着です。
船から下りると、そこには中世イタリアの栄耀栄華を極め、ヨーロッパ建築の粋を集めた格調高い建築物が林立しています。
まず最初に訪れたのは、サン・マルコ広場です。ここは、石畳で造られた広場で、周囲には、サン・マルコ寺院、時計台、博物館、ガラス工芸や貴金属店などが並び、また、広場の一角には、オープンスカイのカフェがあり、そして、無数の鳩が舞う、調和のとれた美しい広場です。
ここへは世界各地から観光客が訪れ、四季を通じてにぎわっているそうです。
しかし、こんな良い所にも泣き所があるそうです。それは、この広場は海水の上昇によっては、一年の内、何回か水没するとのことで、一番ひどいときは、170センチまで水没したときがあったそうです。
もちろんこの時は、周りの建物も水浸しになってしまうそうです。その説明を聞いて、テレビでもそのことを放送していたことを思い出しました。
写真はサンマルコ寺院の一部
ベニスにて