違法献金議員 選挙で選別を

私の1票は、間違っていた。期待感を持って投票したが、今は、裏切られた思いで一杯である。

昨年1月から禁止された、政治家に対する企業や団体からの献金を、1月以降も一部の三重県議らが違法に受け取っていたことが、三重県選挙管理委員会の発表した政治資金収支報告書で明らかとなった。

企業などからの政治家への献金は、癒着の温床になるとして禁止されたものである。ところが、率先して法律を守るべき議員が、法律の施行後も堂々と違法献金を受けていたことには驚いた。3月までは罰則がないことを逆手に取ったこのような行為は、その政治家の人柄を、見事に表しているといっても過言ではなかろう。選挙民を愚弄する以外のなにものでもない。

政治資金規正法の施行で政治献金は個人に限るとされ、法人などからは、政党への献金に限られているが、これも、自民党議員を中心に、政党支部を設立させ、そこへの献金で事実上の骨抜きとされている。

政治活動には相応の資金が必要であることは理解しているが、そのために、政党交付金が貴重な税金から支出されているのである。違法献金の罰則の強化と、抜け道をなくすよう、規正法の改正も必要であろう。

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