カナダ東部を訪ねて(その7)・・・トロントにて


トロントはカナダ最大の都市で、経済の中心地でもあります。 まず最初に訪れたのは、オンタリオ州の議事堂です。ここも国会議事堂と同じく、内 部を見学することができるようですが、われわれは時間がないため、建物の外からの 見物です。建物はロマネスク様式の建築で、大きさは国会議事堂ほどではありません が、堂々とした雰囲気を醸し出しています。議事堂の前は公園になっていて、色とり どりの花が咲き乱れ、議事堂との見事な調和に観光客の心を和ませてくれます。

トロントのダウンタウンは、50階以上の高層ビルが立ち並び、東京・新宿新都心と 同じような雰囲気ですが、その中で、ひときわ目に付くのは、世界最高のCNタワー です。 このタワーは高さが554m、その高さを比較してみると、東京タワーで約330m ですから、その高さはすごい。真下から見上げると、まさに首が痛くなるほどです。 2キロほど離れた場所からタワーを見ても見上げる感じで、その高さを実感します。 このタワーには高さ447mのところに展望台があり、夜10時まで営業しています。 われわれのツアーではここへ登る予定はなく、下から見上げただけで、大変残念なこ とです。

この後トロント大学の構内やスカイドームの横など、市内の主要な場所を巡り、ホテ ル・デルタ・チェルシー・インへ到着です。ここのホテルはダウンタウンの一角にあ り、市内最大のホテルで、宿泊客の人種は実に様々、大袈裟に言えば、人種の縮図を 見ているような感じでした。

夕食の後、昼間上がれなかったCNタワーへ二人だけで行くことにしました。入場料 は一人20ドル強、日本円で1500円ぐらいですから、やや高い感じがしますが、 ま、世界一の高さだから、しようがないか。 タワーのエレベーターはシースルーになっており、登ってゆくにしたがって景色が変 わってきます。このタワーは一気に登るのではなく、途中、220mの中間地点で乗 り換えて行くようになっています。乗り換えてからは高層ビルを下に見ながら、どん どん上がって行き、1分ぐらいで上の展望台へ到着です。 展望台は2フロアーになっており、上のフロアーは吹きさらしです。幸い風は殆どな く、寒さを感じることはありません。

ここからの夜景は、町の明かりと、星空と、飛行機のライトがミックスして、どのよ うな言葉でも形容しがたい美しさです。神戸の夜景は100万ドルだそうですが、こ れと比較すると、一体いくらになるのだろう。トロントへ来てこの夜景を見ずに帰る ことは、トロントの半分も見たことにならないのでは、と感じた。

タワーの帰りに珍しい光景に出会った。街の一角がイルミネーションで飾られ、何と 歩道には雪があるではないか。そして、サンタクロースも。何だこれはと思いきや、 映画のロケだったのです。

                               トロントからナイヤガラへ