葛根湯(かっこんとう)

出典傷寒論
構成生薬葛根(かっこん) [8.0]、麻黄(まおう)[4.0]、桂枝(けいし)[3.0]、芍薬(しゃくやく)[3.0]、甘草(かんぞう)[2.0]、生姜(しょうきょう)[1.0]
応用
用法
方解葛根中心の薬であり、葛根は血滞による筋攣縮(特に項背部の緊張)を緩解し、麻黄と桂枝と組んで表を発する(発汗作用を促進させる)。他の生薬はこれらの補助薬であり、葛根の働きを調節するための生薬である。
目標風邪のひき始めで汗が出なかったり(無汗)、首や肩が凝ったりする人に使う。また、脈は浮かんでいて力があり、口の中が苦かったり舌に白苔がついていたりする。大半のカゼはこの薬で治り、カゼ薬としてはもっとも一般的なものである。葛根湯は発汗作用を促進するので体力のない人は注意を要する。また、麻黄の主成分の一つであるエンフェドリンは強力な交感神経刺激作用を持ち、不整脈、血圧上昇、狭心症を誘発する恐れがあり、循環器系の障害のある人には禁忌である。著しく胃腸虚弱な人にも胃腸障害を起こす事があり、これらの副作用に気をつける。

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