出典 | 傷寒論、金匱(きんき)要略 | |
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構成生薬 | 沢瀉(たくしゃ) [6.0]、猪苓(ちょれい)[4.5]、茯苓(ぶくりょう)[4.5]、朮(じゅつ)[4.5]、桂枝(けいし)[3.0] | |
応用 | 胃内停水、乳幼児の感冒、消化不良、下痢、嘔吐、めまい、自家中毒症、二日酔、頭痛、三叉神経痛、小児ストロフルス、クインケ浮腫、腎炎、ネフローゼ、心臓疾患、急性胃腸炎。 | |
用法 | 成人一日7.5gを2〜3回に分けて、食前又は食間に服用。 | |
方解 | 5つの薬物配合によってよく水分の偏在を調え、かつこれを利尿に導き諸症をなおす。構成薬物は大部分が利水の剤といわれる。淡白な味である。五苓散は細胞および血液に水分を供給し、浸透圧が低下して利尿制止作用の強いときこれを緩解するものとされる。五苓散の苓は猪苓の苓で、これが主薬であるという。猪苓はよく小便を利し、渇を除き、滲泄の効がもっとも優れている。 | |
目標 | 胃内(あるいはその他体腔内)に停水があって、気の上衡、あるいは表証を伴っているものである。 口渇があり、水を飲んでいるのに尿量の少ないもの。その際嘔吐を伴ったり下痢をする事もある。乳幼児の風邪で嘔吐、下痢などの胃腸症状で始まるような夏風邪や寝冷えのときなどの場合に本方が有効である。 |